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2020/12/12

活動報告

東京バレエ団「くるみ割り人形」全2幕公演に行きました

こんにちは〜四季オケ運営の加藤です!この間、東京バレエ団の「くるみ割り人形」全2幕公演を見に行きました。

バレエの舞台を生で見るのは初めてなので、すっごく楽しみ。会場は東京の上野の東京文化会館。上野恩賜公園の中にあるのですが、この公園が素敵なんですよ。都会にあるとは思えないくらい広くて自然がいっぱいで、公園内を散策したりカフェでのんびりできちゃいます。東京で行った他の公園といえば、三鷹の井の頭恩賜公園や立川の国営昭和記念公園など。いつか東京の自然スポットを制覇しようと思ってます。
ちょっと話がそれちゃいましたが、いざ会場にGo!

東京文化会館

中に入るとクリスマスツリーやオーナメントが色んな所に飾られていました。クリスマスといえば、くるみ割り人形。チャイコフスキーの「白鳥の湖」、「眠れる森の美女」に続く3作目のバレエで、誰もが知る名曲ですね!
この東京バレエの電子ポスターっていうのかな、これが個人的に好きでした。たくさんのプレゼントとクリスマスツリーが輝いてて、とってもカラフル。オケの演奏やバレエだけじゃなく、こういうところでも曲の世界観を伝えてくれるのがいいですね〜。

くるみ割り人形はクリスマスの夜の夢を描いた物語なのですが、これには原作があります。ドイツのE.T.A.ホフマンの「くるみ割り人形とねずみの王様」という作品です。主人公はシュタールバウム家の娘マリー。現在ではフランス風の『クララ』と、マリーのロシア語の略称である『マーシャ』という名前で知られています。
バレエの中にはクララやくるみ割り人形などキャラクターがたくさん登場しますが、中でも気になるのがドロッセルマイヤー。クララの名付け親で、パーティで子どもたちに人形劇を見せる愉快な人物かと思いきや、不思議な力をもっているんです。魔法で機械仕掛けの人形を動かしたり、くるみ割り人形を王子の姿に変えたり…彼は何者なんだ。
他にもくるみ割り人形を壊してしまうやんちゃなフリッツ(クララの弟)や雪の精、こんぺいとうの精をはじめとするお菓子の王国の精など、魅力的なキャラクターが繰り広げる物語がいよいよ始まります!

くるみ割り人形 ポスター

【第1幕】
本当にどの場面も素敵だったけど、とくに印象に残ったのはくるみ割り人形とねずみの王様の戦いから、雪の精の踊りのシーンです!
第7曲「くるみ割り人形とねずみの王様の戦い」はオーボエのけたたましい旋律と、くるみ部隊がねずみ部隊に大砲を撃つ音が好きです。くるみ部隊の合図で大砲が火を吹くところをずっと見たかったので大満足。ねずみがあわてる姿もかわいくて好き。実際ここはどんな楽器で演奏するのか気になったんですが、スコアに楽器の指定はなく、「un coup」(一撃・ショット)と書いてあるだけでした。とくに決まってないのかな?
第8曲「松林の踊り」は、ねずみとの戦いに勝利したものの、傷ついて倒れてしまったくるみ割り人形とクララの場面です。クララがくるみ割り人形を抱きしめて泣いていると、ドロッセルマイヤーが現れて魔法をかけます。するとくるみ割り人形は美しい王子さまになって息を吹き返すんです。冒頭のハープとアングレはもちろん、ホルンも美しいんですが、クライマックス、音楽も2人の踊りも盛り上がったところでくるシンバルがずるい。あんなの感動するに決まってる。
第9曲「雪片のワルツ」は、2人がお菓子の王国に向かう途中に訪れた雪の国の場面。雪が舞う松林で純白の衣装に身をつつんだ雪の精たちがおどるのですが、清らかで無垢な感じがたまらないです。この曲みたいに集団でおどるバレエダンサーを「コール・ド・バレエ」って言うらしいですね。(花のワルツもコール・ド・バレエです!)そんなダンサーも魅力的だったけど、一番ぐっときたのは合唱。児童合唱団の天使みたいな声がホールに広がって、クララと王子を祝福するような、優しい世界。ああ、私は今日これを聞くためにここに来たんだなって思うくらい…涙が出ちゃいました。

【第2幕】
場面は変わって、クララと王子はお菓子の王国に到着します。
2幕も素敵な音楽と物語がいっぱいでしたが、特に注目したのがチェレスタとこんぺいとうの精です!2幕では第10曲「お菓子の国の魔法の城」、第14曲「こんぺいとうの精の踊り」、第15曲「終幕のワルツとアポテオーズ」などなど、チェレスタが大活躍します。チェレスタは天使や天国という意味があり、チャイコフスキーもその音色に惚れたんだとか。
くるみ割り人形には2人の主役がいるといわれていて、物語の主役はクララ、踊りの主役はこんぺいとうの精。こんぺいとうの精はとっても美しく、バレエダンサーの憧れの象徴なんだそうです。チェレスタの音に乗って踊るこんぺいとうの精は、舞台でもひときわ輝いてました!
このこんぺいとうはヨーロッパのお菓子「ドラジェ」のことです。アーモンドを砂糖の衣でコーティングしたカラフルな砂糖菓子で、お祝いのときの贈り物として喜ばれます。いつか現地に行って食べてみたいな〜。
チョコレート、コーヒー、お茶といったお菓子の精の個性的な踊りや、こんぺいとうの精と王子の踊りパ・ド・ドゥなど、楽しい時間はあっという間でした。クララはお菓子の精たちに別れを告げて、夢から目を覚ますのです。あらためて、こんな曲を作るなんてチャイコフスキーすごい。

今大変な世の中ですが、ほんとに行ってよかった。家で音楽を聞く時間も好きですが、ホールで聞く音はやっぱり格別ですね!今回くるみ割り人形のバレエを見て、もっともっと好きになりました。音楽を安心して楽しめる日が1日も早く戻ってきますように!

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